たまごっち(2004年製)を修理する。
こんにちは、おもちゃの修理屋です。
今日はたまごっちを修理した話をします。
たまごっちと言っても年代も種類も幅広くありますが、今回修理するものは裏の印字によると2004年製です。比較的新しめのおもちゃですね。
いきなり余談
ちなみに、気になって調べてみたら、たまごっちって今でも新作出てました。初代は1996年なので、息の長さハンパねぇ。2020年の新作は大人気の鬼滅の刃とのコラボだそうです。
興味のある方はきめつたまごっちのBANDAI公式ページをご覧ください。なんかカッコいいぞ。
初期状態
本題にもどりましょう。
修理対象のたまごっち、初期状態はこちら。
- 外装: めちゃくちゃ黄ばみ
- 音: 鳴らない
- 画面: ドット欠け
めちゃくちゃ黄ばみ、と言ってもこの画像だけじゃイマイチよく分からないので、よく分かる画像をお見せしましょう。
はい。フタ開けた中身が元の色です。水色だったようですね。水色の面影、今はどこにもないんですが、どうしたらこんなことになるんでしょう。16年の歳月の重みを感じます。
ちなみに、このたまごっちのモデル名をとある方に教えていただいたのですが、 たまごっちプラスシリーズのシャイニーブルーとのことでした。
こんなに黄ばんでるのに名前はシャイニーブルー。あわれです。
音が鳴らない問題の修理
ともあれこいつを修理していきます。
まずはバラします。精密ネジがあれば開けられます。
バラバラになりました。
音が鳴らないので、圧電サウンダに問題がありそうか、まず確認しましょう。とりあえず圧電サウンダを外装から外して様子を確かめ......
......確かめようと思ったら、圧電サウンダ、ベキベキ!とかいって割れちゃいました。ひえぇ。劣化してるとこんなことになるの?こわい。
こうなってしまったらどっちにしても圧電サウンダは交換が必要ですね。
新しい圧電サウンダを用意して、 線を適当な長さに整え(写真でバレバレなのですが、線をうっかり引っ掛けて千切っちゃったので、そっとハンダ付し直してます......)、 基盤にハンダ付けします。
できた。
ヘタクソなので赤の線がぐにゃっとなっちゃってますが、まあ、うん、いいんだ。気にするな。
ここで一度、再組み立てして、音が鳴るようになったことを確認。よしよし。
外装めちゃくちゃ黄ばみ問題の改善
次いきましょう。あわれに黄ばんでしまった元シャイニーブルーの外装を何とかしてやりたい。
これは力技です。ワイドハイターEX(なんか希釈したりするらしいんですが面倒くさかったので原液)に沈めて、日の当たる場所に置いて放置!
3日くらいで引き上げると、漂白されてこんな感じに。
シャイニーブルーかどうかは微妙ですが、まあブルーだと断言できるくらいの色にはなりました。ワイドハイターEXすごい。
画面ドット欠けの修理
ラストは液晶ドット欠け問題です。
基盤側に問題があると正直お手上げですが、ただの接触不良の可能性もあるので、画面を分解してクリーニングを試みます。
さらに分解。えいや。
(マーキングが雑でごめんな!!)
画面部品の赤丸で囲った2箇所にゼブラゴム(っていう白と黒のシマシマのゴムパーツ)があって、そいつが基盤(の2箇所、赤丸で囲った部分)と接触します。
このゼブラゴムを洗浄して組み立て直してみる。が復活せず。うむむ。組み合わせを入れ替えてみたり色々やってみたものの上手くいかない。......これは無理だ。仕方ないので諦めました。
しかし分解してみて初めて知ったけど、たまごっちのかわいい画面背景は、ただの画像が印刷された厚紙だったのだなぁ......(先ほどの画像参照)。
元どおりに組み立て直す
やれるだけのことはやったので、最終的に元どおりに組み立て直したものがこちら。
画像じゃ伝えようもないのですが、音は鳴るようになってます!外装もきれいなブルーになりました!画面は直りませんでした!
ということで、今回は不具合3箇所に対して2勝1敗の成績です。全勝とはいきませんでしたね。
人生何もかもが思い通りにいくわけではない、という悟りを開いたところで、今回はおしまいです。
またいつか。