小ネタ:ポケットピカチュウカラー100万歩達成!
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
今日は珍しく(というか、初めて?)修理ネタじゃない小ネタ記事の投稿です。
祝・100万歩達成!
常時腰にポケットピカチュウカラーをつけている修理屋ですが、昨夜外すときに何となく起動したところ、突然ファンファーレが鳴り響きました。
で、初めて見る画面が現れたので慌てて撮った写真がこちらです。
どうやら累計100万歩の達成記念みたいです。
本当に長年遊んでいるおもちゃですが、こんな仕様があるとは知らなかった。
平日は1日およそ7000歩あるくので、遊び始めて半年くらいで出てもよさそうなものでしたが、電池切れになったり修理や清掃で電池を外したりするたびにデータが初期化されるから見たことなかったんだろうなぁ。
ちょっと感動しました。
どうでもいい余談
ところで、先日飛行機に乗ったのですが、修理屋、保安検査場で引っかかりました。
何かと思えば「腰につけてるそれを外してください」とのこと。
ポケットピカチュウを腰につけているせいで保安検査場で止められた大人って私が初めてだったりするのでしょうか。
今でも思い出すと笑えます。
ポケットピカチュウを携帯している方は、同じ轍を踏まないようお気をつけください。
それでは、また。
ワンダースワンカラーを修理する。
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
古いおもちゃを直して遊んでいることを吹聴していたら知人が壊れたワンダースワンカラーをくれました。
今日はこのワンダースワンカラーを直した話をします。
初期状態
もう動くか分からんみたいなことを言われて貰い受けました。 日焼けで色が変わっちゃってます。
裏側はこんな感じ。
電池ボックスを開けてみると、いつから入っているのか分からない電池がいました。
うおお、錆びてる。写真だとよく見えないけど。
電池ボックスの錆び取り
どー見ても通電しなさそうなレベルで錆びてたのでまずは錆び取りです。
蓋を外して、
金属部品を取り出して、
磨いて、
戻します。 マイナス側はこれでOKです。
次、プラス側。 見えますか?この緑色。たぶん見えないですね。写真を雑に撮ったせいです。
こちらは上手く取り外せそうになかったので、そのまま紙ヤスリで錆をガリガリ削りました。
削ると余計に錆びやすくなるので本当は良くないらしいですが、既に錆びているので知ったこっちゃねぇやで削ります。
プラス側も綺麗になりました。
電池を入れて通電チェック。問題なさそうです。よしよし。
分解清掃する
錆び取りをして通電したことは確認できたものの、電源ボタンを押してもさっぱり動く気配がありません。
何が悪いのかよく分かりませんがとりあえずバラして清掃してみます。
バラして、
バラして、
(この時点で外装に画面部品の一部が接着されていることが分かったので、外装の漂白はやらないことに決めました。
結構かわいそうな色になってたので何とかしてあげたかったけどやめときます。)
ボタンパーツを取り出して綺麗にします。
ゴムにこういう形でプラスチックが被せてあるタイプのボタンは初めて見たので物珍しくて写真を撮りました。 いつもNintendoとBANDAIのおもちゃばかり触っているので、たまに違うタイプのおもちゃを弄ると楽しいですね。
さて、基盤の各所には接点復活剤を塗りたくり、ソフト差し込み口にも丹念に吹き付けたら、再組み立てして清掃はおしまいです。
起動!
やれることはやったので、ドキドキしながら電源を入れてみます。
じゃじゃん。
今度はちゃんと起動しました。やったぜ。音も出てます。
分解清掃で復活したあとは特に動作に問題もないので、動かなかった理由は電源ボタンの接触不良か何かだったと推察されます。
なお、電源ボタンは清掃後もやや反応が悪いので、また気が向いたら通電しやすくするための小細工でも仕込もうかと思案中です。
今日のところはこれまで。
では、またいつか。
夢のクレヨン王国の通信機(つうしんき)を修理する。
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
前回に引き続き、夢のクレヨン王国のおもちゃを修理してまいります。
今日の修理品は通信機(公式表記は平仮名で「つうしんき」)です。
初期状態
電池を入れて起動してみました。 適当にボタンを押すと、画像の通り、上部のLEDがチカチカします。
しかし音は出ません。
通信機は音を楽しむタイプのおもちゃなのでこれは全く動かないも同然ですね。悲しい。
なお、電池ボックスもそこそこ錆びてます。 一応通電してるとはいえ、これもクリーニングした方がよさそうです。
電池ボックスの錆び取り
まずは電池ボックスの錆びをどうにかしてやりましょう。
とりあえず分解。基盤オープン。 何やら配線が茶色い紙テープで留められていますが、経年劣化で朽ちてきたのか、ちょっと揺らすとボロボロ崩れてきました。これは厳しい。
とりあえず紙テープは全部むしりとり、観察です。
うん、やっぱり錆びてますね。
黄色で印をつけたところ、ちょっと緑色なのが分かるでしょうか。これが電池ボックスの金具の裏側です。
このまま錆び取りをするのは難しそうなので、もうちょっとバラします。
とりあえずハンダを熔かしてコードを外し(見ての通りプラスチックまで焦がしてしまったが見なかったことにし)、
金具をどーにか取り外します。 力技でやったのでベコベコになった。まあいっか。
で、この金具を磨きます。 綺麗になりました。
で、これをまた力技で元に戻し、コードをハンダづけし直して、錆び取りは完了です。
スピーカーを交換する
さて、次です。
音が出ない原因を探ろうとスピーカーをちょっと持ち上げたところ、スピーカーの破損が発覚しました。 なんか外れちゃダメっぽいところが外れてるもん。このスピーカーどこにも繋がってないですよね。明らかにおかしいですね。
そこで道具箱を漁ったところ、たまたま同じサイズのマグネットスピーカーの在庫がありました。 これ、ポケモンずかんの修理のときに2個セットを買ったやつの余りですね。サイズが合ってラッキーでした。
さっとハンダづけして、スピーカー交換も完了です。
動作確認
再組み立て後の姿がこちらです。 見た目はなんも変わってないですね。
電池を入れて動かしてみたところ、
- ばっちり音が出る!
- 全ボタン反応良好!
が確認できました。全勝です。
めでたく修理成功したので、電池を入れて時刻を合わせてしばらくその辺に置いておくと、シルバーから電話がかかってきました。ストンストンが大食いでしょうがないそうです。また電話してくるそうです。めっちゃ懐かしい。
おまけに、裏面の電話番号のシールを載っけて終わりにします。
では、またいつか。
おまじない香水びんを修理する。
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
今回はかつて一世を風靡した(?)夢のクレヨン王国のおもちゃ、おまじない香水びんの修理風景を紹介します。
初期状態
(※この画像を見て「懐かしい〜!」と叫んだ方、たぶん同世代です。ごきげんよう)
確認したところ、電池を入れても反応なしでした。やりがいがありそうですね。
蓋裏の紙も紛失されていますが、これはどうしようもないので気にしない方向でいきます。
まずは分解する
まずはいつも通り分解です。裏返してネジを全て外していくと、
はい、第一段階、分解されました。
丸い基盤が見えます。なかなか素朴な作りのようです。
これ、中のネジがひとつ、思いっきりナメているので、さては過去に誰かに分解されたことがありますね? バラされた形跡があるのは中古おもちゃあるあるです。
ナメネジはラジオペンチで無理やり回し、他のネジたちも外すと、完全にバラバラになりました。
あー、思いっきり錆びてるぅー。
これはそもそも通電してないパターンだ。
電池ボックスの錆びをとる
まずは錆び取りからやっていきましょう。
ということで、電池ボックスを取り外したものがこちら。
はい、思いっきり緑色です。とても残念な感じです。
金属部品を取り外して、
諸々を駆使して磨いたのちに元に戻します。
綺麗になりました。
配線を修復する
まだ修理は終わっていません。 どう見ても配線がぶっちぎれているからです。
この赤と黒の線がどこにも繋がってないのですね。
繋ぎ直すために、まずは被覆を剥ぎ、 これらが繋がるべき先を探します。
先ほど磨いた電池ボックスの金具部品のでっぱり部分がいかにもそれっぽいですね。
よって、試しにここのでっぱりにワニグチクリップで線を繋いでみたところ、
音、出ました!LED、光りました!
ここで正解のようです。
これで繋ぐ先は分かったので、ワニグチクリップを外してハンダづけし、配線修理も完了となりました(※ハンダづけ風景の写真は撮り忘れました)。
動作確認
さてさて、いよいよ再組み立てし、電池を入れて動かしてみたようすがこちらです(※見やすいように部屋を暗くして撮影しています)。
おー、香水びんが光ってる!これだよこれ!
動画が載せられないので分かりにくいですが、バッチリ動いております。めでたく修理成功です。
一応テキストで動作説明をすれば、真ん中のボタンを押すと軽快な音とともにルーレットのように光が回転します。そして、ゆっくりと特定の場所で止まります。
そういえばこんな動きだったなぁ...... 懐かしい......。
と、ノスタルジーに浸ったところで今回はおしまいです。またいつか。
ポケットハローキティを修理する。
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
今日の修理対象はポケットハローキティです。
ポケットピカチュウやあるくんですにつづき、また万歩計おもちゃの修理となります。万歩計おもちゃ、大好きなんですよねぇ。
初期状態
・ほとんど全ボタンが反応しない
・10歩あるいて4歩程度しか歩数がカウントされない
万歩計おもちゃはたくさん直してるので、すでに原因は大体察しがついておりますが、こいつを直していきます。
ボタンが効かない問題の修理
いつも通り分解します。
第一段階オープン。 あ、すごい既視感。これ、ポケットピカチュウで見たやつだ!
参考までに、ポケットピカチュウの基盤はこんなのです。
見事にそっくりですね。
ポケットピカチュウとポケットピカチュウカラーよりも似ています(ポケットピカチュウはカラーの方にだけ赤外線通信の機構があるので、ちょっと作りが違うのでした)。
さて、もう一段階分解します。
しました。
基盤のボタンゴム接触部(ボタンの位置にある金色の丸いのがそれです)が見えるようになりましたので、ここを接点復活剤でちょちょいと磨きます。
この手のやつでボタンが効かないのは大抵が接触不良なのでこれで直ります。
歩数カウントの不調を修理する
続きまして、歩数が半分くらいしかカウントされない問題を直します。
幸いにもと言うべきか、退屈にもと言うべきか、扱い慣れたポケットピカチュウと構造がまったく同じなので原因はすぐ分かりました。
この種の万歩計は振り子式で、振り子の揺れを調整するバネがついています。
黄色い矢印の先がバネになっている針金です。
このバネの強さを変えてやることで振り子の揺れ具合が変わり、どれくらい強く本体を揺らすと歩数がカウントされるかを調整できます。
で、バネの強さは、画像の黄色い枠で囲った部分、いくつか穴が空いてますが、どの位置の穴に針金をはめ込むかで変わってくるわけですね。ちなみに針金の反対側を差し込むところにも複数個の穴が空いていて、ここと同じくです。
ということで、針金の差し込み先を適当に変えてやります。
何度か動作確認し、実際の歩数とカウント数が一致するところに合わせました。分解、調整、再組み立てを繰り返すので地味に面倒くさい作業です。
ちなみに、試しに一番端の穴に変えてみたら1歩で3歩分カウントされたりしたので、これあんまり歩かなくてもkittがいっぱい貯まるズルができるんじゃん?と思ったりしましたが、やめておきました。良い子なので。
修理結果
さて、清掃とバネの調整を終えたあとの姿がこちらです。
まあ別に見た目は一切変わってないんですが、修理後の写真を載せるとそれらしいですよね。こういうのは気分の問題です。
動作確認したところ、
・ボタン効かない問題 → 直った!
・歩数カウント問題 → 直った!
完全勝利が確認できました。わーい。
ひっそりと祝杯を上げたところで、今回はおしまいにします。
それでは、またいつか。
ゲームボーイポケットを修理する。2台目
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
今回は2台目のゲームボーイポケットを修理した話をします。 実は作業したのは去年の夏とかなのですが、記事にするのを忘れていました。
1台目の修理記事はこちらから。
ゲームボーイポケットを修理する。 - Nostalgic Kitchen
初期状態
偏光板を交換する
この真っ黒い画面は液晶に貼り付けてある偏光板の劣化による変色(ビネガーシンドローム)が原因なので、偏光板を交換します。
余談ですが、ゲームボーイポケットは初代ゲームボーイやゲームボーイカラーと比べて、圧倒的にビネガーシンドロームの発症数が多いゲーム機です。
なんでもゲームボーイポケットだけ、偏光板を貼り付けるのに使っている接着剤の種類が違うらしい、といった噂を聞いたことがあります。果たして真偽の程は?
液晶部分に触れるところまできたので取り出し、偏光版を引っぺがします。
ビネガーシンドロームとはよく言ったもので、剥がした偏光板はお酢のような強烈な異臭がします。何度やってもこのにおいは苦手です。
厳重に密封して処分しないと、ゴミ箱からずっと異臭が漂うことになりますのでご注意を。
さてさて、シール剥がし剤を塗って液晶表面に残った接着剤を除去します。
綺麗にとれました。
次。その辺で買ってきた新しい偏光板を同じ大きさにカットして、
元の偏光板があった場所にはめ込めば、はい、完成です。
修理前より微妙に画面が黄色っぽくなってしまいましたが、まあ、よしとしましょう。
おわり
今回はゲームボーイポケットの偏光板交換修理を行いました。
偏光板の交換はおもちゃ修理の基礎みたいなやつで、やることは簡単なのですが、下手に液晶をいじくり回すと断線して全く映らなくなってしまうこともあります(経験済み)。作業時は重々注意が必要です。
では、またいつか。
水没したポケットピカチュウカラーを修理する。
こんにちは。おもちゃの修理屋です。
今日は水没したポケットピカチュウを修理したときの話をします。
恥を忍んで事の経緯を白状すると、おもちゃの修理屋、先日ポケットピカチュウを腰につけたままジーンズを洗濯してしまいまして、はい、破壊してしまったという次第でございます。完全に不注意でした。すみませんでした。以後気を付けます。
今日はこれを修理していきます。
初期状態
こちらが水没後の姿です。
ぱっと見は問題ないかのように見えますが、よく見ると中に水が溜まっています。あと中にゴミが混入しており画面の中に異物が見えます。
マーキングするとこんな感じ。
- 青枠の中:水溜まり
- 矢印の先:混入したゴミ
怖いもの見たさで電源を入れてみるとこうなりました。
ぎゃー。画面がにじんでいる。ピカチュウがお化けみたいになっています。こわい。
あとボタンの反応がものすごーく悪いです。
そして勝手に電源が入ったり切れたりします。ポルターガイストじゃん。こわい。(※ 実際にはたぶん基盤とボタンの導電ゴムの間に水が入ったせいで気まぐれに通電しているだけです。)
(※ 安易に水没した電子機器の電源を入れると危険です。良い子は真似しないでください。水没した場合は速やかに電池を取り外しましょう。)
分解修理する
怖がっていても仕方ないので修理に取りかかります。
とりあえずボタン電池を外して、精密ドライバーで分解していきましょう。
まずは外装のネジを外して一段階分解です。
あ、ちなみにこのポケットピカチュウカラーですが、以前の修理のときにネジ頭をダイヤモンドカッターでガリガリやったやつと同一個体です。基盤にある謎の傷はその時の名残ですね。
基盤を留めているネジも外して、もういっちょ分解。
はい、液晶と基盤のボタン接触部分が触れるところまで分解されました。状況を確認しましょう。
写真じゃよく見えないと思いますが、全体的に濡れています。電子機器が濡れている光景ってなんだかスリリングですね。いけないものを見ている感がすごい。
とりあえず水を拭き取り、液晶にくっついたゴミを取り除き、その辺に放置して乾かします。以上、終わり。
今回はただの水没なので、ほかには特にやることはありません。
動作確認
完全に乾いた頃を見計らって再組み立てしました。
動作確認します。
- 画面:復活!
- ボタン:復活!
めでたく元通りとなりました。よかった。
まとめ
水没したポケットピカチュウ、分解して乾かしたら復活しました。嬉しい。なお電池を外したせいでデータは全部消えました。悲しい。
みなさんも電子機器のうっかり洗濯にはお気をつけください。
それでは、またいつか。