Nostalgic Kitchen

過去を愛しちゃ悪いかよ。な懐古厨のブログ。おもちゃ修理とか。

初代ポケモンずかん(2台目)を修理する。その2

こんにちは。おもちゃの修理屋です。

前回に引き続き、ポケモンずかんの修理をやっていきます。

f:id:Michael_800:20210301232447j:plain

前回の記事はこちらから。
初代ポケモンずかん(2台目)を修理する。 - Nostalgic Kitchen

進捗状況

前回までの進捗をおさらいすると、

  • 液晶が真っ黒 → 直った!
  • 音が全く出ない → 無意味なノイズなら鳴るようになった!

という状況です。音が出ない問題の調査を続けましょう。

音が出ない問題を調査する

スピーカーは前回新品に交換したので問題なしのはずです。じゃあ故障箇所はどこでしょう。

あちこち調べたところ、結論としては、2枚の基盤を繋いでいるフラットケーブルが外れかかっているのが原因と判明しました。

黄色い枠で囲った部分がそれです。

f:id:Michael_800:20210301232952j:plain

見ての通りフラットケーブルの両側がハンダづけされていますが、こいつ、繋がっているように見えて実は接触されていないようです。外見詐欺か

手で基盤の角度を微妙〜に動かしてやると、たまに通電するポイントがあるので、完全に千切れてはいない模様。しかし、またここかよ......(※1台目を修理するときもここが千切れて苦戦しました)。

構造上、ポケモンずかんを分解するときにはどうしてもここに負荷がかかってしまうので、問題が起きやすいようですね。まあふつうは分解すること前提で作らないので仕方ないと思いますけど。

ケーブルを交換する

ともかく原因箇所が判明したので直していきましょう。

1台目のときはフラットケーブルの片側だけが外れていたので片側だけハンダづけをやり直しましたが、今回は両側とも接触が怪しいです。
ということで、フラットケーブルを完全に外して別のケーブルに差し替えます(フラットケーブルを再利用しないのは一度外すと長さが足りなくなるから)。

では、やっていきます。

まずフラットケーブルのハンダを熔かして外したのち、ハンダ吸い取り線やら細い針金やらを駆使して基盤に残ったハンダを除去します。

f:id:Michael_800:20210301232915j:plain

できました。

こう書くとあっさりしてますが、この作業に40分くらいはかかってます。

次。新しいケーブルを用意します。

フラットケーブルは丁度良いのがなかったので普通の単線を20本使います。元のケーブルの芯線が0.2mmだったので同じ太さのものを用意しました。

これをそれらしい長さにカットし、両端の被覆を剥きます。

f:id:Michael_800:20210301232908j:plain

ワイヤストリッパを持っていないのでカッターでちまちまやりました。ひたすら単純作業で心が無になります。ワイヤストリッパ欲しいよぅ。

で、出来上がったこのケーブルを基盤にハンダづけし、

f:id:Michael_800:20210301232905j:plain

今度は千切れないようにグルーガンで補強したらば、

f:id:Michael_800:20210301233020j:plain

ケーブルの交換は完了です!

基盤剥き出しのまま電池を繋いで動かしてみると、ちゃんと音が鳴るようになったことを確認できました。やったー!!

f:id:Michael_800:20210301232918j:plain

(※画像じゃ音が鳴ってるかは伝わらないですが、ちゃんと鳴ってます)

最終確認

さて、ひと通りの修理を終えたので、再組み立てしたものがこちらです。

f:id:Michael_800:20210301232921j:plain

改めて結果を確認すると、

  • 液晶が真っ黒 → 直った!
  • 音が全く出ない → 直った!

ということで、大成功でございます。良かった良かった。苦労した甲斐がありました。

さいごに、今回の修理に使った道具たちを紹介しておしまいとします。

f:id:Michael_800:20210301232912j:plain

......いつの間にこんなに道具が充実したんだろう。なんか気付いたら増えてました。次はワイヤストリッパを買いたいです(切実)。

では、またいつか。